一番町弘和ビル

□要望

①番町に相応しい品格ある建物/②他にはない競争力の高いテナントビル/③独立したオーナースペース

□課題

①前面道路斜線による形態制限を受ける/②両側の隣接敷地には建物が近接/③奥行きが深い敷地形状

⇒⇒⇒ 建築としての解

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番町は江戸の武家屋敷の面影を残す石垣などが見られる落ち着いた街並みであり、高級住宅地として知られています。
石(ライムストーン)の風合いを持たせたルーバーと木目を写した杉板型枠コンクリートによって、無機質になりがちな外観に品のある柔らかさを加えました。
一般にライムストーンは風化が激しく、また、十分な強度が確保できないため外部では用いることができません。そこで、ガラス繊維で補強されたコンクリートに顔料と小さな種石を練りこみ、成形したGRCルーバーを提案しました。
ルーバーは、日本の伝統的建築に用いられる格子をヒントに採用しています。

GRC_detail

下地鉄骨を設置してルーバーを取り付けるのが一般的だが、オフィスの有効面積を確保するために、ガラスカーテンウォールに直接取り付けるディテールとしている。

 

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適度なムラが自然な風合いを醸し出す。先端には汚れ防止のため、シャープな印象を与えるためにアルミのフィンを取り付けている。

前面道路が狭く道路斜線制限により形態制限を受けますが、天空率を利用した緩和により貸床となるオフィス面積の最大化と同一平面形状を実現しています。
形態制限による”結果としての外観”ではなく、”意図した外観”となっています。

断面

道路斜線制限を天空率を用いて緩和し、2~6階のオフィス部分を同一平面で確保している。

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道路側はできる限りの自然採光と開放性を確保するために全面のガラスカーテンウォールとし、腰と上部のGRCルーバーにより日射遮蔽、間接光の導入、恐怖感の低減、道路・歩道からの見上視線の遮断しながら、光と視線による明るさと開放感を確保しました。


熱負荷の大きい西側にコアを配置し、道路に面した南北両面の主開口・折上天井としてオフィスの奥まで自然光が届く、空調と照明のエネルギー消費が少なく、明るいオフィス空間となっています。

PLAN

一般的にはオフィスビルでは不利とされる鉄筋コンクリート造で鉄骨造以上の十分な天井高さを確保しました。コンクリート打放し梁の両側を照明ボックス+空調吹出口とすることで設備機器の見えないすっきりとした天井を実現しています。

A4027 (仮称)渋谷パークレーン3新築工事

最上階のオーナーゾーンは地上部から切り離されたオーナーのための占有空間となるように、ペントハウスとしました。セキュリティカードと連動したエレベーターでアプローチするダブルハイトの居室空間は打合せ、ラウンジ、ギャラリー、パーティーなど様々な使い 方に対応できる設えとなっています。

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内部空間と連続する屋上庭園は、梅の花をイメージしたパンチングパネルで囲って都市の風景を緩やかに切り取り、季節を感じる種々の植栽を配置した「都市の中のオアシス」としました。

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用途   :オフィス、オーナールーム

規模   :地上7階/地下1階

構造   :鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造(オーナールーム部)

延床面積 :1,350㎡

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