ひろしま住まいづくりコンクール 2016 広島県知事賞
第2回 ひろもくデザインアワード インテリア部門 優秀賞
35年前に建てられた木造住宅、子世代へと引き継がれた いま
既存プランと生活スタイルの不整合を整理して
“いま”と”これから”の暮らしにあわせてリノベーションしました
①大きな面積を占めていた普段使いしない和室と縁側/②物の多さ。収納空間の確保と合理化/③3世代が共に暮らすいえ/④寒くて暑い居住空間の改善/⑤意識できない庭。庭と内部空間の関係性/⑥いまとこれからに対応できるいえ
写真撮影:野村和慎
① 中心をつくる
吹抜け階段を中心とした室配置で内部空間の一体感を高め、”一つ屋根の下に暮らす”ことを常に意識できる家としました。
吹抜け階段を中心に回遊動線としガラス壁や格子戸を介して階段や回遊動線上の動きが互いに窺い知れるような計画としています。
② 風をぬく、光を取り入れる
屋根の一部を解体し、光を取り込み風をぬくハイサイドライトを導入しました。
北向きに設置されたハイサイドライトからは安定した天空光が降り注ぎ、電動開閉により上部に溜まった熱気を抜き建物全体の通風を促しています。
ハイサイドライトのある階段に面したリビングの竪格子扉は夏-通風のため:開、冬-暖気止めのため:閉により温熱環境をコントロールします。


③ 外部空間をうまくつかう
物置化した和室と縁側を整理し、リビングと庭が接することで内外のつながりを強めました。縁側の一部をリビングに取り込み、和室は庭に近接させました。

④ レイアウトが変えられる
取外し可能な仕切戸や一つの照明に頼らない照明配置により、室レイアウトや家具レイアウトが自由となりました。
和室とリビングと仕切戸によって仕切り、みんなが集まるリビングとの関係を強めました。
和室廻りは仕切戸によって仕切り、必要に応じて取外して一体的な利用が可能な計画としています。
用途 :戸建住宅
規模 :地上2階
構造 :在来木造
延床面積 :140㎡
工事種別 :改修(リノベーション)
所在地 :広島県廿日市市
施工 :永本建設株式会社