傾斜地に建つ森の中の宿泊付企業研修所（ホテル＋研修所）。川に面した緑豊かな環境に開かれた内部空間、そこに溶け込む外観デザインを意図している。
①豊かな緑を感じられる森の研修所／②研修宿泊者への配慮ある宿泊施設
①緑と連続する研修室と宿泊室／②研修間や研修後のコミュニケーション空間／③周辺環境に溶け込む外観デザイン
① 周辺環境に合わせた外観デザイン
山の斜面に沿った多摩川沿いという環境に計画されました。山の斜面に沿った平面形状を採用し、主開口を多摩川に開いた構成をとっています。
緑豊かな自然地であるこの地において、高さを抑え、格子や庇などによって陰影を作り出すことで建物が大きく主張しすぎないように計画されています。
② 周辺環境に溶け込む色彩
外壁は周辺の木々の「幹の色」をイメージし、テクスチャーのある塗装材を使用し、周辺の環境に溶け込む外装としています。
建物のアプローチとなる斜面上部からの見下ろす建物の屋根は周辺敷地の傾斜に合わせて３段階の高さに設定し、外壁に近い色彩とし周辺環境に馴染むよう配慮しています。
③ 緑の中を感じられる内部空間
「緑の中の研修所」を実現化するために、研修室は緑豊かな外部に対して１面ガラスカーテンウォールとし、緑に向かって研修を行うというスタイルにしています。電動ブラインドにより光をコントロールし、適切な光のコントロールを行えるよう計画しています。
2階のエントランス空間も１面ガラスカーテンウォールとなっており、床と天井、壁が緑の外部空間に連続する空間構成となっています。
④ 研修間や研修後のリラックス空間としての内装
ラウンジ空間や宿泊室は研修時の集中状態から解放されるＯＦＦの空間としての内装計画としています。
明るい木（メープル）を基調とし、全体的に柔らかい色合いと天井や壁を照らす間接照明により落ち着きある内部空間としています。
柔らかい曲線を用いた天井とランダムに配置されたダウンライト、木目調の天井がラウンジを包み込んでいる
天井の間接照明と枕元の落ち着いた色彩の彫り込まれた壁が空間に落ち着きをもたらしています。
用途 ：研修所、ホテル
規模 ：地上２階
構造 ：鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
延床面積 ：1,230㎡
