-立体化したコミュニケーション空間をもつ企業研修施設- G研修所

□要望

①グローバル企業の研修所として/②ものづくりの精神を伝承する施設として/③環境への配慮した建物として/④大地震時の稼働施設として

□課題

①ONとOFFの空間配置による研修効果の向上/②コミュニケーションを活性化するしつらえ/③実技研修と座学研修の分離と連携④環境配慮手法の活用と空間の一体化

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① 連続するコミュニケーション空間

コミュニケーション空間は吹抜けに面して連続し、最上階の講堂などのホワイエ空間とつながってます。
コミュニケーション空間となる共用部はガラスカーテンウォールとなっており、明るく開放的な空間づくりとなっています。
また、透明なガラスを介して内部のコミュニケーションのアクティビティは外部へ表出し、企業の活気をアピールできます。

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コミュニケーションボイドに面したオープンスペース
エントランスホール上部の吹抜けに面して、受付ロビー、リフレッシュエリア、カフェラウンジが面して配置されており、研修の合間のリフレッシュ空間となっている。
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6階ロビー・レセプションスペース
最上階の講堂、大会議室、中会議室に面したホワイ工空間に連続する開放的なオープンスペース。研修のレセプションパーティーや社内のイベントなどに活用。糸カーテンにより簡易的な間仕切りも可能。

② 吹抜けを用いたコミュニケーションと自然換気

メインエントランス上部には、各階のコミュニケーションを誘発するオープンスペースを立体的につなぐ吹抜け(コミュニケーションボイド)を設けています。各国から訪れる研修生や社員同士のコミュニケーションを活性化する場を形成し、グループ全体のグループカを高める中心的空間を提供しました。

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また、コミュニケーションボイドは吹抜けの煙突効果を利用した自然換気システムの中心であり、自然採光、庇による日射遮蔽、雨水利用、屋上緑化、太陽光発電等など、自然エネルギーを利用した環境配慮型の本建物のシンボル的空間となっています。

コミュニケーションヴォイド

③ 耐震性の確保と実技研修室からの振動を低減する中間層免震構造

大地震時にオフィスとして稼働できるよう免震構造を採用しています。

また、工場に準じた仕様が求められた機械系の実習室は騒音、振動を考慮しコンクリート壁で囲んで1階に配置しています。2階には電気系の実習室、3階に座学研修室を配置し1階と2階の間の免震層により1階の機械系の実習室の騒音や振動が伝わらないよう配慮した断面計画になっています。

断面

④ 既存樹木を活かした建物配置

高さ15m超の豊かな既存樹木を残し、縁豊かな景観を保全するとともに、建物内部からも既存樹木を感じられる計画となっています。

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用途   :研修所、厚生施設

規模   :地上6階

構造   :鉄筋コンクリート構造(一部 梁PRC)、中間層免震構造

延床面積 :14,500㎡