家を建てる!土地選びのアドバイス

土地選び

いざ、家を建てようという場面において、既存建屋の建て替えや所有の土地に建てる場合もありますが、多くの場合はまず「土地から探す」ということが多いでしょう。

土地(敷地)というのは設計を行う上でのとても大きな条件です。
具体的には敷地の形状、方位、接道、隣地や周辺の状況、高低差、眺望や自然、地盤、関係法令など多くの条件が敷地の持つ条件となります。希望するような家が建てられるのかという部分においてこの土地の条件は重要で、時に支配的な要素になりうる可能性もあります。

私が設計の依頼を受けるとき、土地探しからサポートするというケースがありますが、これは設計や建設を行う場面において土地の条件をどう評価するかということについてのアドバイスやサポートを行います。建築家に家の設計を依頼するとき、土地探しからサポートするというのは、多くの場合こういう意味ではないでしょうか。

建築家の正しい使い方

建築家も仕事上、不動産業者さんとつながりがありますので不動産業者さんを紹介することは多くの場合可能だと思いますが、建築家が紹介する不動産業者さん“だけ”に土地探しをお願いするというのは勧めません。
複数の(利害関係のない)不動産業者さんにいくつか土地を紹介してもらって建築家にアドバイスを求めるのが土地探しにおける「建築家の正しい使い方」だと思います。

建築家は基本的に建築設計の専門家で、建築設計を仕事の中心に置いておられる方が多いと思います。土地を探すという意味では多くの方は専門外だと思いますが、工務店さんやハウスメーカーさん、一部の建築家さんの中には事務所内などに不動産部門や不動産専門者が在籍し、不動産業を行っているところもあります。この場合、不動産と建築設計(場合によっては工事も)パッケージングされていることが多いですね。
土地・設計に加え、工事もパッケージングされていると選択することが少なくて済み、あまり悩んだりせず、ある意味レールの上に乗っていくように順調に進み目的地に到着するでしょう。
これをメリットと考えるかデメリットと考えるかは建築主様それぞれですが、よりよい最終到着点を目指し、レールを敷かず、選択の幅を広げてその経路や過程を楽しむことができれば、独立性の高い関係性の方がよりよい目的地に到着すると考えています。

三権分立のような独立した契約関係

土地のポテンシャルの検討

敷地として検討している土地がどういったポテンシャルを持っているのか?という部分において、いくつか検討した例を紹介します。

-検討事例①-

住宅の例。
緩い傾斜地であり、開口が取りやすい道路側は西向きであった。
LDKを2階に上げ、角を開くプランによって南向きの主開口と傾斜地における良好な眺望を取れることを提案したもの

-検討事例②-

事務所兼住宅の例。
大通りに面した都市部。幅が狭く、奥行きの深い敷地に駐車場を確保しながら合理的にボリュームが確保できるかの検討したもの

-検討事例③-

酒蔵、保育園、集合住宅の複合化の計画の検討。
3者の問題を建築計画によって解決し、WIN-WIN-WINとなる土地利用計画の提案。


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